2024
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キャンパスツアー

こんにちは! キャンパスツアー担当者です! このブログでは一部パンフレットと重なる内容はあるものの、主にパンフレットには書かれていないようなディープな灘校を紹介していきたいと思います! 

灘校正門

灘校唯一の「門」です! 普段生徒は正門と西の通用門から登校しており、灘校では自転車通学は認められていません。正門の「灘中学校 灘高校」という文字は灘校で唯一の書道教諭である倉橋先生が書いたもので、校内の各所に案内の為に筆で書かれた字はほとんど倉橋先生が書いたものなんです! 

嘉納治五郎像

銅像は、2012年6月に除幕式が行われました。文化勲章受章者の朝倉文夫作。構想段階では、現在の銅像の背後のスペースに「治五郎タワー」と呼ばれる場所を設け、スロープから降りてくる灘校生を治五郎が見守る構図となる予定であったそうです。しかし、これでは校門に背を向けることとなり、またかなりの高さのものが必要となったことから頓挫しました。 

本館

「精力善用」とは自分の持つ力を世の中の役に立つよう使うことです。「自他共栄」とは互いに信頼し助け合い、自分も相手も成長し栄えるのがよい、ということです。灘校生はみな常に校是にのっとっているはず!(笑)。講堂には開校当初から引き継がれた演台があり、嘉納治五郎は、1940年に開催される予定だったオリンピックの日本招致に成功しており、それが決定した会議の帰り、神戸港に到着するやいなやこの講堂で灘校生への講話をした、その時の演台であるそうです。本館前の地面にうっすらと残る赤い円(もうほとんど見えなくなっています)は、阪神淡路大震災の時に火を焚いて風呂を作った形跡なのだそうです。 

柔道場/スロープ

現在の柔道場は高さが2フロア分あり、入口は1階から。灘校の校技であり、高1までの4年間は週1時間、柔道が必修です。畳の色は国際規格のもので、かなり良いスプリングが入った最高級の柔道場。畳も特別なものを使用しています。また、スロープの天井は木目調でありますが、コンクリート製です。なぜなら本館、中学棟の古さに合わせてデザインされているからなのです。 

中学棟

1939年竣工。2012年に改修。2021年Wi-Fi設置(校内全域)。床は表面を研磨し綺麗になり、50インチの液晶テレビがすべての教室に導入されるなど、古き良き校舎も残しながら改修が行われました。また中三の教室の前にはとても気持ちのいいベランダがあります。 

本館との共通デザイン
本館とのデザインの整合性がとられており、横の線を本館に統一したほか、壁の色も統一して本館も「若見え」しています。 

机椅子
全国でもごく少数の学校でしか採用されていない「机椅子」を使用しています。中学棟のものは、これも創立当初からあるものも含まれていて、中学受験の際には机の穴が気にならないように下敷きが配布されます。机椅子をつなげて置くことで、個人のスペースが明確になり場所取り合戦が防げるとされています。実際慣れるまでは大変ですが、収納スペースも多く、とても使いやすいです。加古川刑務所の囚人の職業復帰訓練によって作られています。 

建築当時と改修時の床装飾
中学棟建築時に、床のタイルとタイルのつなぎ目に施した金色の装飾が、経年しすでに黒くなっているところと、そのデザインを模して造られました、まだ新しい改修時の装飾があります。灘校の校舎は増改築を繰り返し、別個の建物として建築されていても、渡り廊下やデザインの統一により、フラットに感じさせる設計となっています。また、新しいタイルの上に、古いタイルと同様のひび割れなども敢えて入れられています。 

プール

大きさとしては一般的なプールですが、5月に設置されるビニールドームが名物です。内部が温室状態になるため、5月から9月ごろまで泳げます。シャワー室が全部温水シャワーで、非常に快適です。コロナ禍とドームの破損の影響でここ4年間は授業で水泳が行われていません。しかし、ドームが2023年から使用再開されたのでまた復活する日も遠くないかもしれません! 

高校棟

かつては中学棟に中高の生徒、職員室、図書館すべてが入っていましたが、増築し、募集人数も増減しました。また、中学は45名×4クラスの定員180名ですが、高校から新高と呼ばれる編入組を40名受入れ、高校は55名×4クラスとなります。近年は理系への偏りが大きく、文系クラスは多くても40人程度となるため、理系クラスは、イレギュラーに1クラス60人となることもあります。高校棟でも机椅子が採用されています。しかし高校棟の机椅子は中学のものとはほとんど別物になります。中学棟は下から1、2、3年、高校棟では下から3、2、1年となっています。中1は入学したばかりでトラブルがあったときにすぐに先生が駆け付けられるように、高3は入試・進路に関する相談ができるようにするためです。グラウンドに面しており、体育などでうるさくなる可能性を考慮して2重窓にしたそうですが、効果てきめんだったそう。木のブラインドは高級品(10万円/個) 

職員室

灘校は中高6年間完全担任持ち上がり制のため、各学年に「担任団」が存在します(8人構成で、主要3科目3人+副教科5人)。よって各学年に各科目進度の差/学年全体の個性があり、「灘校には6個の学校が存在する」と言われるほどです。職員室は担任団ごとにスペースが分けられていて、生徒はそこに質問に行き、職員室を出てすぐの交流スペースで話をします。各教師の専用スペースの散らかり方でその先生の性格がわかるといわれています。また、生徒と教師の仲がとてもいいような感じがします。 

トレーニングジム/第一グラウンド/第二グラウンド

第1グラウンドは、野球部・ソフトボール同好会・陸上部が使用しています。校舎東側には第2グラウンドがあり、これはサッカー部・ラグビー部・陸上部のほか、ソフトテニス用のコートが併設され、ソフトテニス部も活動しています。それぞれ安直に一グラ、二グラと呼ばれています。体育の授業、体育祭でも使用されます。10年ほど前に土→人工芝へと回収されました。トレーニングジムは、土グラウンドだった時代にもともと靴を脱ぐ場所としてあったところに、人工芝化で不要となったため設置されました。最新式に頻繁に買い替えるところから譲り受けているそうです。先生方もよく利用され、ボディビル大会に出場する先生もおられるほどです。 

図書館

蔵書7万冊を誇る図書館です。学術書、全集、漫画、雑誌まで幅広く揃っています。自習ブース、ソファもあり、冬にはこたつも。たまにソファで寝ている生徒がいるほどにくつろげます。リクエストも積極的に受けてくれる良い図書館です。灘校生を見守る学問の木とされるカイノキという木が植わっています。岡山閑谷(しずたに)学校より譲り受けたそうです。クス、イチョウもあります。周囲が校舎のため、紅葉の偏りがすごいです。 

新中庭

 図書館の屋上になっており、高窓が設置されています。しかし、採光しすぎて、本の日焼けにつながるため、木漏れ日状になるようフラクタル日よけがつけられています。また、すりガラス状のフィルムで対応しているところもあります。奥の天然木の部分は2002年建築の高校棟に付属していたもので、合板の部分を改築時(2013年)に新設されました。階段部は校内一の撮影スポットとなっています。また、灘校は住吉川沿いの自然堤防の上に位置しているため、風致地区に指定されています。テラスや天然芝の中庭、中学棟の窓沿いに緑を増やしているそうです。 

東館

東館は、食堂・視聴覚室・大会議室・美術教室・天体望遠鏡ドームがあります。食堂は、地下にあり、カレーや麺類などの定食を安価に提供しています。最近は物価の上昇で食堂の価格が年ごとに10~40円値上がりしており、灘校生はケチだからか、みんな値上げにご立腹の様子です(笑)。灘チキが名物で、文化祭に来た人も灘校生が普段食べているメニューを食べることができます。視聴覚室は、学年集会や生徒会の集会などで利用されます。天体望遠鏡ドームは、一般生徒はほぼ利用することがありません。地学の野村先生の希望で、当時の校長の、受験勉強偏重な実情はよくないという意見も後押しとなり設置されました。 

中庭

中学1年生の遊び場になっています。阪神淡路大震災から教訓を得て、災害時に簡易トイレを設置するためずっと土の地面でしたが、数年前から人工芝となりました。災害時の対応が懸念されます。 

眞田校長像

嘉納治五郎の愛弟子であり、初代校長として任命を受けたそうです。30代で校長に就任されました。校歌や生徒歌を作詞し、「灘校を日本一にしてみせる」と話されていたといいます。嘉納像が大きく目立ちがちですが、こちらの方が歴史はかなり古いです。(50年くらい?)昨年度からロックガーデンが整備され始めています。 

体育館/テニスコート

体育館は、1964年に竣工されました。それまでは屋外でバレーなどの競技が行われていました。クッション性能などは、オリンピック級です。松下幸之助の孫が在学中、幸之助の募金によって建築されました。体育の授業や始業/終業/卒業式が行われます。バスケ部、バレー部、バドミントン部が活動しています。創立100周年記念に改築されるらしいですが、定かではないです(笑)。地下にはブラスバンド部の練習場所、パイプ椅子の倉庫があります。 

 

いかがでしょうか! このブログで皆様が灘校に興味を持ってくれればとてもうれしいです! 当日のキャンパスツアーの受付は、オンラインでの抽選となります。抽選システムについては、オンライン抽選システムの使い方をお読みください!